温かみのあるテラコッタへの憧れ

モデナノンスリップ

新居やリフォームでテラコッタを使った家づくりを思い描いている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
テラコッタとはイタリア語で「焼いた土」を表す言葉。
その自然由来の色味が醸す温かさで、今も昔も定番で人気の材質となっています。

元々はヨーロッパで広く使用され、古い城などにも使われていたことから、ここ日本では欧風や地中海風といったアンティークでナチュラルな家づくりをしたい方に多く取り入れられています。
また店舗や商業施設でも、異国の雰囲気を醸す空間を作る際などに多く使用されています。

一般の家の場合、使われる場所としては玄関や土間、キッチンなどの水回り、そして屋外ではテラスのような場所に利用されることが多くあります。
テラコッタを使った空間には、温かみや素朴さが生まれ、ナチュラルテイストの家づくりととても相性がよく、また、店舗などでどこか歴史を感じるような佇まいに仕上げたい場合にはテラコッタは特におすすめです。

さて、一口にテラコッタと言っても現在は本物のテラコッタと、テラコッタの表情を持ちながらもタイルの機能性も併せ持ったテラコッタ調タイル(テラコッタ風タイル)というものがあります。

ここからは「テラコッタ」と「テラコッタ調タイル」が持つメリットとデメリットについてお話ししていきます。

本物のテラコッタタイルにしかない“味”

テラエスパーニャ

本物のテラコッタには、やはり本物にしか出せない温かみや深みがあります。
汚れがつきやすいと言ったデメリットがありながらも、逆にそれも「味」として捉え、その良さを活かしながら、経年劣化も楽しみつつ長年一緒に過ごしていくという方が多くいます。

自然につく汚れや傷、苔、ツヤなどといったものはやはりテラコッタ調タイルには絶対に出せない味わい深さがあります。
本物のテラコッタに「時間という色」をつけていくのは、なんとも素敵ですね。

また、テラコッタは一枚一枚焼き上げているので、ひとつひとつの色味が少しずつ違い、自然な焼きムラが独特の表情を作り出します。
こうした人間味にも通じるひとつひとつの表情の違いが、温かみを醸し出し、見る人の心を和ませてくれるのではないでしょうか。

さらにテラコッタには空気孔がたくさんあり、通気性が良く、冬には冷たくなりすぎず、夏はサラサラとした質感を楽しむことができるという機能性もあります。

一方、本物のテラコッタには先ほども少し述べたようにデメリットもあります。
その代表的なものが「汚れやすさ」です。

空気孔が多く吸水性が高いため、汚れが染み込みやすく、もし汚れてしまった場合も汚れが取れにくいのです。
元々はテラコッタは外で使用されていたため、こうした汚れもそれほど気にならなかったようですが、清潔な環境を好む現代の日本ではやはりそうしたデメリットを気にする方も多いようです。

汚れや経年劣化でついていく傷も味として捉えられれば、それはメリットとなりますが、そうでなければ導入には注意が必要です。

こうしたテラコッタの汚れやすさはワックスを使用することで、幾分か改善することもできます。

本物の味を再現したテラコッタ調タイルのメリット

ラグーナ

テラコッタの温かみや風合いを持ちながらも、タイルの防水性や耐久性を併せ持ったテラコッタ調タイルというものがあります。

印刷の技術の発達により、見た目も一見、本物のテラコッタと遜色はなく、近年ではよりリアルなテラコッタの模様を描いたものが多くリリースされています。

テラコッタの温かい表情を持ち、且つテラコッタのデメリットである汚れやすさや壊れやすさを払拭したのがテラコッタ調タイルです。
タイルならではメンテナンスの良さといったメリットが、うまくテラコッタのデメリットをカバーしています。

お手入れの簡単さや傷つきにくさを考えると、テラコッタ調タイルはとても魅力的ですね。

テラコッタ調タイルにはデメリットは特にありませんが、にじみ出る風合いやそばで感じる温かみはやはり本物のテラコッタには敵わないといった部分があります。

以上のように、本物のテラコッタとテラコッタ調タイルではそれぞれにメリット、デメリットがあります。

テラコッタ調タイルは機能性が高く、現代の日本人の生活スタイルには合っている気がしますが、本物のテラコッタが持つ時間の経過と共に出てくる味わい深さは、やはり何ものにも代えがたい魅力です。
そこに何よりも魅力を感じる方は、本物を選択するのがいいでしょう。

あなたはどちらのテラコッタを選びますか?